飛鳥・奈良の皇統意識と「不改常典」

第4水曜日 14:00~15:30
5月22日~10月23日 全6回
[5/22、6/26、7/24、8/28、9/25、10/23]
笠原 英彦(慶應義塾大学名誉教授)
壬申の乱ののち、天武の皇子らは如何なる運命を辿ったのであろうか。七世紀の末、浄御原令の完成や藤原遷都により、律令国家は一段と完成に近づいた。六九六年、太政大臣の高市皇子が薨去すると翌年、軽皇子が立太子した。『懐風藻』によれば、この頃、皇嗣選定会議において皇位継承ルールをめぐり葛野王と弓削皇子が鋭く対立したという。八世紀を迎えてなお、皇統をめぐる争議が続発。元明女帝の即位宣命には「不改常典」が盛り込まれ、天智系皇統が打ち出された。飛鳥から奈良に向けて、皇族らの皇統をめぐる壮絶な争いを活写する。

★カリキュラム
第1回 天武の皇子らと「壬申年功臣」
第2回 近江朝廷の遺臣らの運命
第3回 高市皇子薨去後の皇統意識
第4回 文武天皇即位と天智・天武系皇統
第5回 「不改常典」と首皇子の擁立構想
第6回 草壁皇統と天武系皇親の動向
※テーマの入れ替えがある場合もあります。

★講師プロフィール
1956年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。現在、慶應義塾大学名誉教授。専門分野は、古代史、皇室典範(皇位継承問題)。著書に『歴代天皇総覧』(中公新書)、『女帝誕生』(新潮社)、『象徴天皇制と皇位継承』(ちくま新書)など。
18,480円(税込・6回分) 
※別途、設備使用料900円(税込・6回分)がかかります。
◆持参品 筆記用具
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