(続)平安時代の漢詩と和歌

第2月曜日 13:30~15:00
9月30日~2020年2月10日  全6回
[9/30、10/21、11/11、12/9、1/20、2/10]
※9月は台風のため休講、第5週に変更となります。10月と1月は第3週です。
平安時代の文学と言えば、仮名で書かれた和歌や物語を思い浮かべるのではないでしょうか。ところが、当時の記録を調べてみると、王朝貴族たちの文学的関心を最も集めていたのは、意外にも外来の文学である漢詩でした。たしかに日本は遣唐使の昔から中国文化の摂取に努めてきたから、貴族が中国文学の真髄とも言える漢詩を学んだとしても、別に不思議はありません。それでは、彼らの漢詩は中国の漢詩を手本にして作ったものなのでしょうか。本講座では、当時の漢詩と和歌とを精読することを通して、この問題を考えてみたいと思います。

☆カリキュラム
第1回(9/9)
王朝貴族の作った漢詩
王朝貴族たちは中国詩の規則にしたがって漢詩を作ったが、それに加えて日本独自に形成された規則が存在した。第1回の授業では、彼らの作品を鑑賞しながら、当時の漢詩の作り方(構成方法)を探る。

第2回(10/21)
漢詩の語彙
王朝貴族の漢詩と中国の文人の漢詩とを比べてみると、様々な相違点を見つけることができる。第2回では、語彙の視点から、両者の違いを明らかにする。

第3回(11/11)
漢詩を復原する試み
王朝貴族は自ら作った漢詩を懐紙にしたためて披露したが、現存する懐紙には、長い年月の間に破損してしまったものが多い。第3回では、これまで得た知見をもとにして、漢詩の欠損した文字を類推し、完全な形に復原することを試みる。

第4回 (12/9)
漢詩と和歌
王朝貴族は詩人であると同時に、歌人でもあった。第4回では、当時の漢詩と和歌とを比較することによって、両者の関係の深さを明らかにする。

第5回 (1/20)
説話の中の漢詩
平安・鎌倉時代の説話集には、王朝貴族の作った漢詩にまつわる話題がしばしば語られる。第5回では、説話を読むことを通して、優れた漢詩とはどのようなものであったかを考える。

第6回 (2/10)
王朝漢詩の傑作
5ヶ月にわたって平安時代の漢詩を学んできた受講生は、すでに漢詩の優劣を見分ける鑑賞眼を備えている。最終回では、傑作と評価できる王朝漢詩を取り上げて読解する。何処が優れているのか、考えてみよう。

★講師プロフィール★
1955年生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。古代・中世の日本漢文学を専攻する。趣味は図書館で古い書物をながめること(古ければ古いほど良い)。著書『平安後期日本漢文学の研究』『句題詩論考』など。
15,000円(税別・6回分)
佐藤道生(慶応義塾大学文学部教授)
持ち物:筆記用具
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