中国語で『源氏物語』を楽しむ

7月3日(木) 16:30~18:00
蓬田小蘭(翻訳者)
真夏の源氏物語──中国語で「鈴虫」巻を楽しむ

紫式部の『源氏物語』には、「難しそう」「長すぎて読みきれない」といった印象がつきものですが、視点を変えてみれば多くの短編物語の集まりでもあります。
一話ずつ味わってみることで、その奥深い魅力に自然と引き込まれていくはずです。

今回の1日講座では、全54帖の中から、光源氏が50歳を迎えた真夏の頃を描く「鈴虫」巻を取り上げます。
舞台は、夏の盛りから秋の気配が漂いはじめる8月中旬。光源氏の心に映る人間関係の深まりや、季節の移ろいとともに訪れる静かな感傷が、この巻の見どろです。
初めて『源氏物語』に触れる方にも安心してご参加いただけるよう、「鈴虫」に至るまでの光源氏の人生を簡潔にご紹介しながら、物語の背景や登場人物の関係性も丁寧に解説します。

講座では、中国語への翻訳にも焦点を当て、日本と中国それぞれの訳文、さらに講師自身による翻訳を比較しつつ、原文との距離や表現の違いについても考察します。
もちろん、翻訳に重点を置かない方にとっても、古典の世界にひととき身をゆだね、物語の情趣や美しさを味わう豊かな時間となることを目指しています。ご期待ください。

※授業は日本語で行います。


★講師プロフィール★ 
翻訳者。東京大学大学院博士課程修了。訳書に『东北侦探记』(暨南大学出版)がある。
3,520円(税込)
◆設備費 165円(税込)
◆資料代 110円(税込)
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