歴史の中の『万葉集』

第1・3金曜日 13:30~15:00
7月4日~9月19日 全6回
〔7/4・18、8/1・29、9/5・19〕
※8月は第1・5金曜
武田 比呂男(十文字学園女子大学名誉教授、明治大学兼任講師)
日本最古の歌集『万葉集』のなかで、作られた時期が明らかなうたは新旧で130年ほどの開きがあります。
それは天皇を中心とした統一国家が成立していく時期や、律令制国家が衰退を始める時期など、激動の時代を含みます。
作者たちの多くが古代の歴史のなかでさまざまに活躍する、天皇とその一族や、古代豪族の末裔氏族に、新進の貴族官僚たちです。
『万葉集』のなかに歴史があるのです。
古代の歴史を見据えながら読むことで『万葉集』の新たな魅力が発見できるでしょう。

今期は、大伴家持の越中国守としての任務が本格化し、越中の風土と民俗にふれる機会
が増える時期、天平19~20年(747・8)の歌を中心に取り上げます。
家持は国守として越中国内を視察してまわり、また税調使として上京します。
一方で、都から最後の宮廷歌人・田辺福麻呂が来越し、文学的交流が行われます。
家持の歌人としての成長過程を辿ります。
古代史や『万葉集』に関するミニ知識満載の講座です。『万葉集』を通じて古代の人々の息吹を感じてみませんか。

※万葉集を継続して読んでいますが、各回独立した内容ですので、途中からの参加も
大歓迎です。

★カリキュラム
第1回 税帳使として上京する家持の予餞の宴/巻17・3989、3990
第2回 大伴池主・天平十九年晩春の歌/巻17・3973~3975
第3回 家持・立山の賦/巻17・4000~4002
第4回 家持・放鷹のうた/巻17・4011~15 
第5回 家持・諸郡巡行のうた/巻17・4021~29
第6回 田辺福麻呂の来越/巻18・4037~43


★講師プロフィール
日本古代文学、民俗文化専攻。著書に『仏法と怪異 日本霊異記の世界』、共著書に『躍動する日本神話』、『シャーマニズムの文化学』、論文に「大伴家持の祈雨歌小考」、「流離する貴種の論理ー折口信夫論の試みー」など。
21,120円(税込・6回分) 
※別途、設備使用料990円(税込・6回分)がかかります。
◆資料代 660円(税込・6回分)
お申し込み